月経困難症
月経期間中に、月経に伴う疼痛=月経痛だけでなく、頭痛、嘔吐、下痢や気分変動といった様々な症状があります。
また月経困難症には2つのタイプがあります。
機能性月経困難症
子宮や卵巣に問題はないのに症状がでるタイプ。大きな特徴として
- 原因となる明らかな疾患がない
- 初経後1~2年してから発症する
- 一般的に月経開始から2日間の症状が重い
- 15~25歳の女性に多く、年齢を重ねるごとに症状が軽減されていく
特に思春期女性に多く、性機能が充分に育っていない、精神的にまだ未熟なため月経に対して強い不安が強いことで症状が出るとされています。
器質性月経困難症
子宮や卵巣に病気や異常があるタイプ。大きな特徴として
- 子宮内膜症、子宮筋腫、骨盤内の炎症・癒着など疾患原因がある
- 初経後4~5年後に発症する
- 年齢を重ねるごとに症状が悪化していく
- 月経期間中ずっと症状が続く
これらの疾患を放置していくと不妊症の原因なるため、早期発見早期治療が必要です。
主な症状
- 下腹部の痛み(生理痛)
- 腰痛、頭痛
- 吐き気、嘔吐、下痢
- めまい、イライラ
- 倦怠感
などが挙げられます。
治療方法
鎮痛剤
月経時の痛みを緩和する目的で鎮痛剤を使います。
もし鎮痛剤を使っても痛みの軽減がない、効かなくなったなどあれば受診した方がいいでしょう。
ピルの使用
当院では月経困難症の方へ低容量ピルを提案しています。
効果として月経周期の安定、経血の量が減る、月経痛の緩和、ニキビの改善が挙げられます。
副作用として不正出血、吐き気、頭痛、血栓症があります。
低容量ピルの副作用は軽微で一過性のものですが血栓症は重大な副作用です。しかし、起こる頻度は極めて稀です。
もし副作用が出た場合は主治医にご相談してください。